SMとイスマン氏の紛争まとめ!HYBEが株を買収した理由は?

 

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今、K-POP界を賑わせている話題と言えばSMエンターテインメントとイスマン元総括プロデューサーの紛争、そしてHYBEの株買収ですね。

2023年2月15日現在、HYBEがイスマン氏の持ち株を買収することを発表した段階ですが、ここまでの経緯はかなり複雑…。

そこで今回はSMエンターテインメントとイスマン氏の紛争、HYBEの株買収の流れを分かりやすくご紹介します。

SMエンターテインメントとイスマン氏の紛争の原因は?

http://www.insightkorea.co.kr/

SMエンターテインメントは“韓国三大芸能事務所”のひとつで、イスマン氏が設立した会社になります。

多くの方に勘違いされがちですが、イスマン氏は創業者で筆頭株主、また2022年12月までは総括プロデューサーだったものの、これまでSMエンターテインメントの代表権を持っていたことはありません

筆頭株主のため“実質的な経営者”ではあるものの、代表(CEO)は別にいる状態であり、イスマン氏は個人会社として約20年前に「ライク企画」を設立。

「ライク企画」はSMエンターテインメントと契約を締結し、イスマン氏のプロデュース料として売上高の最大6%を印税という形で受け取ってきました。

2022年上半期にはSMエンターテインメントの売上高386億ウォンのうち、114億ウォンが「ライク企画」に印税と支払われており、これはSMエンターテインメントの上半期営業利益の約3割に当たる額。

そのため、SMエンターテインメントの一部株主や資産運用会社が反発を見せ、ここからイスマン氏との紛争が始まったと言われています。

その結果、SMエンターテインメントは2022年12月末を持って「イスマン氏とのプロデュース契約を早期終了する」と発表。

これは「イスマン氏の意思」としており、あくまで円満に契約を終了することを主張しました。

SMエンターテインメントが新体制を発表

https://news.zum.com/

2023年2月3日、SMエンターテインメントは会社の方向性として「SM 3.0」という新戦略を発表しました。

2023年に新グループのデビュー計画があること、メタバース事業などへの投資などが含まれており、イ・ソンス、タク・ヨンジュン共同代表理事がこの内容を説明。

そしてイスマン氏に関しては「イ・スマン創業者の意志を継承、発展させ、実現できるようにSM 3.0時代を開拓する。SMと総括プロデューサーとしての契約は終了したが、変わらずに株主としてSMを応援してくださるイ・スマン先生に心から感謝する」と述べました。

ここまでは特に大きな混乱がなく、ファンも「SMがまた新しい事業を拡大するんだなぁ」「デビューよりも、今のアーティストたちをカムバックさせて」と思っていたはずです。

SMエンターテインメントがKakaoエンターテインメントとパートナーシップ締結

https://www.mk.co.kr/

2023年2月7日、SMエンターテインメントはKakaoエンターテインメントと戦略的パートナーシップを締結したことを発表しました。

この締結には事業協力だけでなく、KakaoエンターテインメントとSMエンターテインメントの新株および転換社債買収に関する契約も含まれています。

これにより、KakaoエンターテインメントはSMエンターテインメントの株を追加で確保することが可能になり、イスマン氏と並びSMエンターテインメントの二大株主になることに。

そして、この発表が波乱を展開していくきっかけとなりました…。

イスマン氏がSMエンターテインメントに法的対応を予告

https://www.hankyung.com/

20232月7日午後、イスマン氏は法定代理人を通じて「経営権紛争が進行中の状況で、共同代表理事が主導するSM理事会が第三者に新株と転換社債を発行するのは、明らかに商法と定款に違反する違法な行為」と強く批判。

言葉だけを見るとちょっと難しいですが、要約するとKakaoエンターテインメントとSMエンターテインメントのパートナーシップ締結について、イスマン氏は何も知れされていなかった状況と推測できます。

イスマン氏は現在もSMエンターテインメントの最大株主であるため、通常であればこのレベルの大きな提案については事前に話があったはず。

また中には事前にこの内容を耳にしていた理事も数名いるということで「違法な決議に賛成した理事たちについては、民事・刑事上すべての法的処置を行います」と発表しました。

HYBEがイスマン氏の持ち株を買収

https://www.gametoc.co.kr/

Kakaoエンターテインメントと二大株主になったイスマン氏は、次の手段としてHYBE創立者であるパンシヒョク氏と手を結びます。

パンシヒョク氏はかねてからイスマン氏に敬意を表しており「HYBEが成長したのは、イスマン氏が築いたSMエンターテインメントの存在があったから」と語っているほど。

イスマン氏は自分の持ち株をHYBEに買収してもらうことを提案し、これをHYBEが受け入れた形となります。

そのため「HYBEがSMを乗っ取ろう!」という戦略ではなく、あくまでも「イスマン氏に手を差し伸べたい」という前提で協力を決めたと推測されます。

そして2023年2月10日、HYBEはイスマン氏の持ち株を買収することを発表。

またSMエンターテインメントの少数株主が保有している株についても、公開買い付けを行う予定。

これにより、今度はHYBEがKakaoエンターテインメントを超えて最大株主となります。

HYBEとイスマン氏が共同声明を発表

https://v.daum.net/

2023年2月10日、HYBEパンシヒョク氏とイスマン氏は共同で声明を発表しました。

その中で「SMエンターテイメントとHYBEを世界ポップ音楽のゲームチェンジャーに跳躍させるために手を組みました」と、株を買収することになった経緯を説明。

本当は裏で様々なやり取りがあったはずですが、大企業の表向きとして「イスマン氏を助けたいから株を買ってあげた」とは言えません。

そのため、あくまでも「グローバルエンターテインメント業界におけるK-POPの競争力を最大化し、未来事業のためのライフスタイルプラットフォーム企業という共同のビジョン達成を共に目指すこと」を理由に、イスマン氏の株を買収することを決定したとしています。

SMエンターテインメントで内部分裂が勃発

https://www.brandbrief.co.kr/

イスマン氏との紛争に終止符を打つように、Kakaoエンターテインメントと手を組んだSMエンターテインメント。

しかし、イスマン氏とHYBEが手を組んだことで予想もしていない展開に…。

上記の発表の後、SMエンターテインメントはHYBEの姿勢を強く批判。

その一方で、SMエンターテインメント内部では分裂騒動が勃発しています。

歌手兼俳優のキムミンジョンは、SMエンターテインメントの共同代表を非難。

またキムミンジョンは、イスマン氏の秘書室で働く職員以外、全員が年俸の引き上げを提案されたことも暴露しました。

さらに多くのアーティストのプロデュースを行ってきたSMエンターテインメントのユヨンジン理事も「イスマン先生のプロデュースがないSMは、本当のSMではない」と批判し、すでにSMエンターテインメントの側に「このような体制で一緒に仕事はできない」と伝えたと明かしています。

SMエンターテインメントの社員やアーティストはどうなる?

https://www.ajunews.com/

まるで韓国ドラマを見てるかのように、泥沼化しているイスマン氏とSMエンターテインメントの紛争。

しかし、最終的にファンが気になるのは「所属アーティストたちの行方」です。

HYBEはイスマン氏の持ち株買収を発表した後、以下の点を改めて強調しました。

・イスマン氏が今後SMエンターテインメントの経営権を持つことはない
・イスマン氏は今後3年間、海外のみでプロデュースを行う
・イスマン氏がSMエンターテインメントの役員人選や人事介入を行うことはない
・イスマン氏と所属アーティストが契約を結ぶことは禁止

これに合わせて「SMはSM独自の価値がある。SMが独自の色を守って拡張していくことができるように支援する」と伝えています。

そのため、HYBEがSMエンターテインメントの最大株主となっても「HYBEっぽい曲ばっかりになってしまった!」という事態にはならないはず。

また今回は合併や統合とは異なるため、基本的にSMエンターテインメントの社員たちは現在の労働環境を維持できると思われます。

ADORのCEOミンヒジン氏が新取締役候補?

https://news.mt.co.kr/

SMエンターテインメントのイ・ソンス、タク・ヨンジュン共同代表理事は2023年3月で任期満了を迎え、今後はHYBEが実質の経営権を握る形になります。

そこで注目されているのが新理事や新取締役の選出。

2023年2月15日現在、HYBE傘下ADORのCEOであるミンヒジン氏が新取締役の候補に挙げられています。

ミンヒジン氏は元々SMエンターテインメントのクリエイティブディレクターだった人物で、多くのアーティストの作品を手掛けてきました。

「じゃあ、元の会社に戻る感じか…」と思いがちですが、当時SMエンターテインメントを退社し、Big Hit(現HYBE)へ移籍した理由のひとつが「SMとの方向性の違い」とも言われています。

そのため、SMの方向性と合わなかった人物がSMの取締役になるということに不安を感じているファンも多い様子。

これについてHYBEは、取締役については3月に行われる株主総会で決定するものの「パンシヒョクやミンヒジンがSMアーティストのプロデュースに参加することはない」と強調しました。

この発表で、SMエンターテインメントのファンたちは胸を撫でおろしたようです。

まとめ

https://mobile.newsis.com/

SMエンターテインメントとイスマン氏の紛争、HYBEの株買収の流れをご紹介しました。

現在、SMエンターテインメント、イスマン氏、HYBE、さらにはミンヒジン氏に対しても様々な声が上がっています。

しかし、どれも「所属アーティストの今後」を思ってのことであり、何が正解なのかは誰にも分かりません。

何よりも一番大切なのは、現在SMエンターテインメントに所属しているアーティストたちが問題なく活動を続けられる環境

そしてファンたちにも、これまで通り楽しく応援を続けることができる環境を提供して欲しいですね。

下記の記事ではミンヒジン氏についてもご紹介しているので、ぜひ合わせてチェックしてみてください♫

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